ミンスク合意の履行に関する複合的な措置


ミンスク合意の履行に関する複合的な措置

2015年2月12日

  1.  2015年2月15日午前0時(キエフ時間)以降、ウクライナのドネツク州及びルガンスク州の個別の地域において、遅滞なく、かつ全面的に戦闘を停止すること及びこれを厳格に履行すること。
  2.  安全地帯を設置するため、双方の全ての重兵器を互いに同じ距離だけ撤退させること。口径100mm以上の火砲システムに対する安全地帯の幅は50km、多連装ロケットに対する安全地帯は幅70km、多連装ロケット「トルナード-S」、「ウーラガン」及び「スメルチ」並びに戦術ロケット・システム「トーチュカ」(「トーチュカ-U」)に対する安全地帯は140kmとする。
  • ウクライナ部隊については現在の実際の前線から計算する。
  • ウクライナのドネツク及びルガンスク州の個別の地域における武装勢力については、2014年9月19日のミンスク覚書で合意された線から計算する。

上記の重兵器の撤退は停戦後2日目までに開始し、14日以内に完了させること。

このプロセスには三者協議グループの支援を得てOSCEが参画すること。

  1. 停戦及び重兵器の撤退枠組みに関する実効的な監視及び検証は、撤退の初日から、OSCEとともに、人工衛星、無人航空機及びレーダーシステム等を含む全ての必要な技術的手段を用いて保障すること。
  2.  ウクライナの法令及びウクライナの法律「ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域における地方自治に関する臨時の手順について」に基づき、地方選挙の実施様式に関する対話を、撤退後の最初の日に開始すること。
    ウクライナ最高会議は、この文書が調印された日から30日以内に、2014年9月19日のミンスク覚書で合意された線を基礎として当該の領域に関する決議を遅滞なく採択すること。当該の領域内では、ウクライナの法律「ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域における地方自治に関する臨時の手順について」に基づいて特別な枠組みが施行される。
  1. ウクライナのドネツク州及びルガンスク州の個別の地域で発生した事態に関係した人物に対する捜査及び刑罰を禁止する法律を施行することにより、恩赦及び赦免を行うこと。
  2. 「逮捕及び不当に拘束されている全ての人物を互いに釈放及び交換すること。このプロセスは遅くとも撤退後、5日以内に完了すること。
  3. 国際的メカニズムを基礎として必要とされる人道援助の安全なアクセス、搬入、貯蔵及び配布を保障すること。
  4.  年金支出やその他の支出(給与、歳入、公共目的の一時支出、ウクライナの法源の枠内における税の徴収)等の社会的な再構成を含む社会・経済的関係の完全な回復に関する様式を規定すること。
    上記の目的のために、ウクライナは、紛争で被害を受けた地域における自国の銀行システムの構成要素に関するコントロールを回復する。また、このような再構築を実行するための国際的なメカニズムが設立されることもありえる。
  1.  紛争地帯の全域にわたり、ウクライナ政府側による国境の完全な管理を回復すること。これは地方選挙後の最初の日から開始され、2015年末までに第11項の規定が実施されること並びに三者協議枠組み内においてドネツク州及びルガンスク州の個別の領域の代表者との協議及び合意が行われることを条件として、全面的な法的規制が成立した後に終了する。
  2.  全ての外国の武装勢力及び軍用装備並びに傭兵がOSCEの監視下でウクライナ領内から退去すること。全ての非合法グループが武装解除すること。
  3.  ウクライナにおいて憲法改革を行い、地方分権化(ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域の指導者との間で合意した当該地域の特殊性を考慮すること)をその核心とする新憲法を2015年末までに施行すること。また、註1に示す方法に従い、ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域の特別な地位に関する恒久的な法律を2015年末までに採択すること(註を参照)。
  4.  地方選挙に関する問題は、ウクライナの法律「ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域における地方自治に関する臨時の手順について」に基づき、三者協議の枠内でドネツク州及びルガンスク州の個別の地域の代表者と協議し、合意すること。選挙はOSCEの基準を遵守し、OSCE民主組織・人権局の監視の下で実施される。
  5.  ミンスク合意の各側面の履行に関する作業グループの設立を含め、三者協議グループの活動を活発化させること。これらは三者協議グループの構成を反映するものとする。


法律「ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域における地方自治に関する臨時の手順について」には、以下に掲げる施策が含まれることとする。

  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域で発生した事態に関係した人物を処罰、訴追及び差別しないこと。
  • 言語を自ら選択する権利
  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域において検察機関の長及び裁判所の長を任命する際、当該地域の自治組織が参加すること。
  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域において、経済的、社会的及び文化的な発展に関する合意を、行政府中央機関が当該地域の自治組織との間で結ぶ権限を有すること。
  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域の社会的及び経済的発展に対して国家が支援を提供すること。
  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域において、政府の中央機関とロシア連邦の諸地域とが国境を越えた協力を行うこと。
  • ドネツク州及びルガンスク州の個別の地域における公共秩序を維持するため、各地域の議会の決議によって人民警察部隊を創設すること。
  • 今後の選挙で選出され、又はこれらの法律に従ってウクライナ最高会議が任命する各地域の議会議員及び上級公務員の権限が任期前に停止されないこと。

この文書には以下の三者協議グループ参加者が署名した。

ハイジ・タリヤヴィーニ大使

ウクライナ第2代大統領L.D.クチマ

ロシア連邦駐ウクライナ大使M.Iu.ズラーボフ

A.V.ザハルチェンコ

I.V.プロトニツキー


「ミンスク合意の履行に関する複合的な措置」への1件のフィードバック

  1. ウクライナ紛争自体が、争乱を起こそうとする他の地域からの
    工作員によるものだったから、紛争を終結させるための合意は当然だけど、それが外部からの意図的で陰湿な工作によって始まったものであることの認識がされていなければ、また同様のことが起こり、繰り返される可能性なしとしないだろう。
    偶然に起こる紛争は無い、と断言できる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です