WSI DAILY 2014/11/27 北極戦略コマンドの創設


★北極作戦戦略コマンドの創設

11月24日、ロシア国防省の会議に参加したプーチン大統領は、北方艦隊を基盤として、北極地域を担当する新たな統合戦略コマンド(OSK)を設立すると述べた。同コマンドは12月1日から活動を開始するという。

国防省での会議に臨むプーチン大統領
国防省での会議に臨むプーチン大統領

現在、ロシアには西部、南部、中央、東部の4つの軍管区があり、それぞれがOSKとしての権限を与えられている。

一方、北方艦隊を基盤にOSKを設立すると言うことは、北極地域に所在する陸海空軍部隊を北方艦隊司令部が一括して指揮するという体制なのだろう。

こうした例は初めてではなく、1993年に設立されたKOR(カリーニングラード防衛区域)では黒海艦隊が統合部隊の中心となったし(1997年には、陸軍及び防空軍が黒海艦隊の隷下へと移管された)、1998年にはカムチャッカ半島を母港とする太平洋艦隊カムチャッカ小艦隊を中心に北東作戦集団が編成された。

要するに、遠隔地で統合部隊を編成する際、海軍を中心にするというのはロシアにとってさほど珍しい手法ではない。

ただ、分からないのは、これが新たな軍管区となるのか否かという点である。

そもそも北方艦隊は西部軍管区に編成されている西部OSKの一部なのだから、新たな軍管区として独立するのでなければ、OSKの中にOSKがあるというマトリョーシカのごとき事態になってしまう。

これについて、北極の安全保障情勢について活発な発信を行っているBarents Observerは、北方艦隊に軍管区/OSKとしての地位を与え、「北方艦隊統合戦略コマンド(SF-OSK)」とする構想が今年の初めに持ち上がっていたことを指摘している

これが事実なら、現行の4個軍管区制そのものが見直されるということだ。ロシア新聞などの報道を見る限りでは、この新たな軍管区/OSK(ロシア新聞では「OSKセーヴェル」、すなわち北部OSKという言葉を使っている)には、北方艦隊のほか、西部軍管区に所属する一部の旅団や空軍部隊も移管されるとしている。

おそらく、ノーヴァヤ・ゼムリャーやノヴォシビルスク諸島など、北極海の島嶼へ最近配備された地上部隊や航空部隊がこれに当たるのだろう。

ちなみに北極がらみでもう一題。

ロシアが北極部隊用に開発中の軍用雪上車DT-30P1ヴィチャージの迫力ある試験シーンをОРУЖИЕ РОССИИが掲載していたのでご紹介する。

ДТ-30 П1 «Витязь» — двухзвенный вездеход на гусеничном ходу

 


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